ビジネスマンのための名著の読み方

ビジネスマンのための名著の読み方 表紙イメージ

[著者] 島田士郎

情報の氾濫するこの世の中で、一歩踏み出すために[名著(古典)]を読むことは、ビジネスマンにとっての必須課目と言われている。
歴史の風雪に耐えてきた[古典]には、そうした疑問に応えてくれるヒントがあふれている。二千五百年も昔に説かれた『論語』の世界は驚くほど現代に似ている。『君主論』を書いたマキァヴェリは十五世紀の人だが、背広を着せれば、現代でも企業の優秀な中堅リーダーとして通用する。名著、とくに古典には時代を乗り越えた本物の値打ちがある。これが[古典」が求められる理由だろう。
かといって、忙しいビジネスマンが片端から読破していく時間はない。しかし自分を豊かにしたい気持ちは誰にでもある。充実した人生をおくる知恵が欲しい。それが偽らざるホンネだろう。
この本は、そうしたビジネスマンの要望に応えて、古典を中心に古今東西の名著から一人のビジネスマンが成功するためのヒントを与えてくれる[名著(古典)]五〇冊を厳選した。何も出世することや財産を築くことだけが成功ではない。毎日が充実し幸福な時間を過ごせること、つまり自分の人生を豊かにすることが、成功の必要不可欠な条件ではないだろうか。
逆境に立たされたとき、ピンチに陥ったとき、たった一つの言葉に励まされて闘い続けることだってある。四面楚歌の孤独のなかで、一つの言葉がくじけそうな気持ちを支えてくれることもある。[名著(古典)]は、そうした言葉の力で満ちあふれている。一冊の書物と出会うことで、やり直す勇気が湧いてくる。心の奥深いところから熱いエネルギーが湧き上がってくる。
歴史の源流のそこかしこに、真摯に生きてきた人間の本当の姿がある。プラトン、セネカ、福沢諭吉、渋沢栄一……。魅力的な男たちが縦横無尽に躍動している。時間の壁をひょいと乗り越えて、静かに暖かく語りかけてくれる。ときには激情的に、ときには断定的に、目からウロコを剥がしてくれる。そして、人生に成功するヒントを教えてくれる。
自分なりの読み方で、一人でも多くのみなさんに[名著(古典)]の愉しさを経験してほしい。自分自身の書と出会ってほしい。きつと新しい発見があるはずだ。
(「まえがき」より抜粋)

定価:660円(本体600円+税10%)