[著者] 梅本正行
カラスが鳴かぬ日はあっても、凶悪事件のニュースを聞かない日はない。知らない間にカードの情報を盗み取って預金を引き出すスキミング詐欺。身内の事故や不祥事を偽って多額の現金を振り込ませる振り込め詐欺。歪んだ性欲を満たすために、幼い子供を犠牲にする性的快楽犯。たった数千円、数万円ほどの金を奪うために、人家に押し入り、いとも簡単に人の命を殺める侵入強盗犯。こうした凶悪犯罪が、いたるところで起こっているのだ。
悲劇はある日、前触れもなしに突然やって来る。もはや、犯罪は特別な出来事ではなく、よくある日常的な出来事になってしまった。そして、これからも次々と被害者を増やし続けていくだろう。
これまでの防犯対策は、犯罪が起こったときどう対処するかというものであった。これからは、犯罪の発生を未然に防ぐ「予知防犯」が重要になってくる。侵入犯に忍び込まれたらどうするかという対策ではなく、侵入犯に忍び込まれないような対策を施すのである。
(「はじめに」抜粋)
定価:660円(本体600円+税10%)