転職成功術

転職成功術 表紙イメージ

[著者] 富田眞司

◆転職はどんなイメージ
数年前に『ヘッドハンティング』というビジネスが輸入されて以来、転職のイメージが大きく変わってきました。
今の若者は『転職』に変なイメージをもっていません。
それどころか、『挑戦』『心機一転』『発展』『待遇が良くなる』などの前向きのイメージをもっている人が増えています。
『転職』をライフサイクルでいうなら、導入期から、成長前期に入ったところ、転職がさらに普及することによって、社会認知がより高まり、これからもっともっと『良いイメージ』に変わっていくことでしょう。
◆『転職』が『展職』に、そして『天職』になる
長いビジネスライフで一つの会社だけしか体験できないで終わるのは、世の中の一面しか見ないでビジネスライフを終わるようなものです。
企業には、企業独特の文化、いわゆる『社風』といわれるものがあります。A社にはA社の、B社にはB社の社風があります。特に、会社を動かす、いろんな社長との出会いは、大変勉強になります。
このように、転職によって、いろんな会社の社長に出会い、いろんな社風のなかで仕事をすることも、ビジネスマンとしての人間を大きくし、プロとして大いに役に立ちます。
社風や社長との出会いだけでなく、自分と仕事との出会いも広がり、能力も向上していきます。
『転職』によって、さらにその人の能力が伸びる=『展職』へと発展し、やがて、その人が最も能力を発揮できる場=『天職』がみつけられるものと確信しています。がみつけられるものと確信しています。
◆自分の体験をもとに執筆
私的な話で恐縮ですが、私の父親は、国鉄(今のJR)に三十数年勤続し、表彰されて退職しました。実家にはほこりをかぶってはいますが、誇らしげに表彰状が飾ってあります。私はその父親を尊敬しています。
時代は変わって、今の私はどうでしょうか。50歳にして、六回の転職を経験し、七度目の会社に勤務しています。
この経験をもとに、データや転職者の意見を取り入れ、転職にはふさわしい時期があることを確信しここに、転職ベストイヤー、八回転職説を考えました。
これは、八回転職しなさいという意味でなく、『八回の転職のチャンスがある。そのふさわしいチャンスを生かせば、転職は成功する。』という意味です。この転職ベストイヤーの発想が、これから、転職される方のお役に立てば幸いです。
筆者も、50歳になったとはいえ、人生80歳時代から見れば、まだまだこれからです。
この本を実践していくなら、八回の転職まで、まだ二度のチャソスがあります。
何事もプラス志向で、より大きな実りある人生をおくりたいと願っています。
◆効率的な転職を願って
六回の転職で経験したことは、転職には大変なエネルギーがいるということです。
例えば、転職の話しがあってから、退職までに六ヵ月間。
転職してから、その会社の社風や業務になれ、管理職者として自分の能力をフルに発揮できるまで約二年半、合計三年間大変なエネルギーを使いました。もちろん、若い人はもっと早く新しい会社に慣れるでしょう。
また、いざ転職しようとしても、思うように転職の話はありません。転職先を探すエネルギーも大変なものです。
そのエネルギーを専門の仕事を伸ばすことに向ければ、もっと大きな仕事ができる筈です。
この本の読者には、少しでも転職のエネルギーを使わないで、効率的な転職のお役に立てることを期待して書き上げました。
◆『データ』『転職者の声』『適性テスト』さらに『転職十訓』を入れながら、立体的にまとめた
内容が《一人よがり》にならないように、客観的な裏付け資料としての『データ』や実際に転職した人の考えや意見なども取材しました。
さらに、転職される方のお役に立てばと『転職適性自己診断心理テスト』を開発しました。<BR>読み物だけでなく、読者も一緒になって参加いただくことも考えました。
その他、『転職十訓』などの教訓めいたものを加え、転職される方の少しでもお役に立てればと願っています。
なお、転職する人は、いろんな方がおられます。この本では、22歳の大学新卒者を基準に、年令を追って書きました。短大卒や専門学校卒や高校卒の人は年令をスライドして計算してください。
(「はじめに」より)

定価:660円(本体600円+税10%)