ラインの星

ラインの星 表紙イメージ

[著者] 桜田靖

【前編 戸隠姫の巻】
戸隠出身の理沙は、伝説の美少女呉羽の運命さながら、東京へ出て化粧品会社の社長秘書になり、長男の専務と結婚し重役夫人に出世した。
ある日、高校時代の親友の絵里と再会した。クラブママの絵里は整形で美しく変貌し、理沙が好きだった高校の先輩の新田と愛人関係にあった。
新田の戸籍上の妻は同じ高校にいたローラで、二人の夫婦関係は形骸化して絵里がその妻の座を狙って、二人で争っていた。理沙の夫婦関係も冷えていて、新田との再会を機に、この女の争いに加わろうかと迷う。
【後編 ローレライの巻】
清らの愛に生きる理沙は女好きの夫を嫌い、好感の青年実業家新田信介と肉体関係を持ったが、秘密パーティーに行った絵里から、彼も並みの助平な男、しかも犯罪に係わっていると知って絶望した。
新田の眼前で正妻ローラと勝負した愛人絵里は負けて、理沙に復讐を頼んだ。理沙は新田からのドイツ行の誘いを断ったら、ローラから会社のパソコンに嫌がらせの猥褻画像を送信された。
理沙は好き者同士の夫と絵里を結ばせようと計略。ローラを退治して、戸隠で鬼女のように暮らそうと思った。

定価:550円(本体500円+税10%)